歩行を開始すれば安全なわけではない

同行援護を行う上で、歩行を開始した後にも同行援護従業者は様々な事に配慮しなければなりません。

ここでは、場面別に分けて注意点について見ていくことにしましょう。

◆曲がる場合

同行援護をする上では、基本的に外出をしていますから、角を曲がる場面も出てきます。

この場合、曲がる前に、事前にどちらに曲がるという情報提供を視覚障害者の方へおこなう必要があります。

情報提供を行う理由は、視覚障害者の方に曲がるという事実を伝えるだけではなく、曲がるという行動の準備をしてもらう為でもあるわけです。

この時、右か左かの情報については絶対に間違わないように伝える必要があります。

曲がる時は、一旦歩く速度を落とした状態にし、曲がる所で停止します。

この時、曲がる為に速度を落とすという事を、落とす前のタイミングで再度伝えておくと、より安心感を与えることができますので更に良いでしょう。

また、視覚障害者の方が曲がったのだとしっかり把握できるよう、動きとしても伝わるように配慮して向きを変えます。

この時、視覚障害者の方の足元に注意をして足並みを揃えるようにしましょう。

また、曲がったという事を、視覚障害者の体感だけではなく、口頭でも伝える事が大切です。

◆停止をする場合

同行援護を行っている最中、どうしても停止をしなければならない場面は多くあります。

この時、停止する事を事前に視覚障害者の方へ伝える事によって、より安全な同行援護に繋がります。

また、同行援護中、視覚障害者の方は、同行援護をしている方に触れている事により、その人の体の動きによっても周りの情報を得ているのです。

その事から、視覚障害者の方を混乱させないよう、止まるのか止まらないのかハッキリしないような体の動きは避けなければいけません。

また、停止する場合は、その理由も付け加えて視覚障害者の方へ情報を伝えます。

視覚障害者の方は、周りの環境を把握できていない為、なぜ止まったのかわからなくなり、不安が生じます。

「◯ ◯ の為、止まります」というように、ハッキリした情報提供をおこなう事を心がけてください。

◆方向を転換する場合

同行援護をする上で、歩行中に歩いている方向を転換しなければならない場面も出てきます。

方向を転換する場合は、まずその場で停止して方向を変える理由と、その向きを正確に伝えます。

触れている手等を中心として互いに向かい合わせの形をとり、同行援護者の空いている手で視覚障害者の空いている腕を握り、それまで握っていた手を離して両者が逆の方向を向きます。

この時も、周囲にぶつからないような配慮等が必要となります。

方向を転換する場面として多いのは、路面だけではなく、エレベーターなどのドアが1つしかない場面なども多くなります。

ですから、その時々に合わせた配慮が同行援護従業者には必要となります。